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豆寒天的日常。映画、本、テレビ、サッカーなど。↑ちなみにコレは水を飲むパンダ。池に頭つっこんでマス。


by mamecan10
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博士の愛した数式

「博士の愛した数式」を読まれた方いらっしゃいます?あ、読んでみたいって方、文庫買ったのでいつでもお貸しします。
というわけで、内容を詳しく述べることはしませんが・・・。
うむむ・・・本屋大賞受賞・・・?ふーん、みたいな感じといいますか。
そもそも本屋大賞っていつ投票してるんでしょうね?まあ私ならこの本には入れないでしょう。

いや、面白くないわけではないのです。数学を勉強してみたい、という気持ちになるし(それって面白いってことか? 笑)。ただなんというか私には小川洋子さんのテイストが合わないのかな。他の本を読んでいないのでなんとも言えませんが。
なんだろうなあ・・・上手過ぎるのかもしれない、設定や文章やその他諸々が。重いテーマ・・・80分しか記憶が持たない元数学者、高校生の時に妊娠、相手の男には逃げられ一人で出産子育てをしてきた家政婦、元数学者のそばにくらす足の悪い老婦人(彼女が誰であるかはここでは言いませんが)・・・の非常に淡々とした描写。が、時折現れる一文で、それらの持つ悲しさや悔しさに読者は触れさせられ、著者の持つ確かな筆力を感じます。記憶が80分しか持たない主人公が元は頭脳明晰な数学者だったという点からして「上手い」ですよね、現在の境遇が際立ちますし。
ただ、著者がおそらく故意に抑えているであろう「生の現実」がどうしても恋しくなってしまうのです、私は。とても美しい話ですが、ファンタジーに思えてしまう。ファンタジーが悪い、と言っているわけではありません。私自身ファンタジーは大好きですし、ファンタジーの中から現実の世界で生きていく助けになる要素もたくさんもらっています。けれども残念ながら「博士の愛した数式」から私は特に何も得るものがなかった。ただ、「上手いなあ」としか思えなかった。
心がヘタレてるのかな?なーんて思ったりもしますが。多分、これが「好み」というやつなのでしょう。
そして私は「本屋大賞」なるものと好みが合いそうにない。今年は「夜のピクニック」でしたっけ?あれも多分ムリだろうなあ。
書店員には夢想家が多いんでしょうね。私も夢想家ではありますが、それと同じくらいの強さで現実的なものを欲する人間なので。

ちなみに私の好きな作家は日本人だと川上弘美、須賀敦子、塩野七生、高村薫、武田百合子、中山可穂と相当王道を行っています(あ、最後の中山さんはそうでもないかな?)。
村上春樹は読んだらはまりそうなので、当分読む予定はありません、はまるのが悔しいから。
最近読んだ本は重松清「疾走」(てごにゃんが映画に主演するので読んでみたらスゴイ本であった・・・これはこれでまた感想を書きます)、横山秀夫「クライマーズ・ハイ」(面白かった。半落ちは結末のアホくささにがくっときたが、これははるかによかったです。これもまた感想書きます)、「フィンバーズ・ホテル」(これも面白いです、また後に・・・)などなど。
by mamecan10 | 2005-12-01 21:35 | 本・漫画